2011年6月11日土曜日

74式戦車

戦車と聞くだけで戦争をイメージしてしまうのは、私だけでしょうか?戦争を知らない世代なんですが、映画やテレビでその様子は幾度となく見てきました。パットン戦車隊やコンバットです。実際にこの目で見て手で触ったことも一度だけありました。海路運ばれてきた74式戦車を陸路で、日本原駐屯地に輸送しました。10台程の台数と記憶していますが、15年も前のことですので定かではありません。車列は作らずに予め指定されたルートを、時間通りに進まなければならず、意外に苦労したのを覚えています。【車列を作らない】とは、連なって走行しないと言うことです。つまり、交通渋滞や、橋などの道路構造物の保護が目的と思います。当時0.8km/1Lの最悪燃費を誇った?500馬力の愛車より燃費の悪い0.24km/1Lとのデーターもあるくらいです。排気量 21,500 ccで720 PSは、トラックと比較すると脅威の数字です。しかも、空冷エンジンで53km/1hの速度で300km走行できると言うから驚きです。戦場では水は貴重品です、しかも灼熱の砂漠から極寒の極地を想定するなら、水を使わない車両は凍ることなく、不足することも無いので条件的に必須と言えるでしょう。チェコのタトラも空冷エンジンを使っています。空冷2ストロークV型10気筒ターボチャージド・ディーゼル720 PS / 2,200 rpm排気量 21,500 cc から発しられるエンジン音は耳に心地よく、民生ディーゼル工業の金属的な其れとは全く違っていました。重低音スピーカーから聞こえる音楽のようでした。低重心の車体は、油気圧サスペンションで前後左右に傾斜することも可能で、特別許可でコックピットに乗り込んだ私はメカの凄さに目を見張るばかりでした。この油圧サスペンションは後に農業用のコンバインにも採用され、軟弱圃場の収穫に威力を発揮しています。
3.11東日本大地震では、戦車の放射線防護能力を買われて福島第一原子力発電所事故の放射線に汚染された瓦礫を撤去に、駒門駐屯地から排土板付きの74式戦車が派遣されたが、リモコン式ブルドーザーの採用で実働は無かったようです。防水性にも優れて2mの水位までなら大丈夫のようです。
1両8~10億円の価格ですから、オールマイティーでなくては国民が納得しないでしょう。恐るべし軍事産業。

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